財務会計論6

会計ばあの寺子屋会計士試験・財務会計論

財務会計論は「覚える科目」ではなく
「流れを読む科目」じゃよ

〜シリーズ6:論点を点で覚えず、桜の枝のようにつなげるのじゃ〜

孫よ、財務会計論を勉強しておると、「論点が多すぎる」「仕訳は分かるのに総合問題になると崩れる」「結局どこから手をつければよいのか分からん」と感じることがあるじゃろう。

それもそのはずでのう。財務会計論は、一つひとつの論点だけ見れば細かいのに、試験ではそれらが一気につながって出てくる。じゃから、点で覚えた知識は、本番で散りやすいのじゃ。

今日は会計ばあが、財務会計論を安定して得点できるようになるために、一番大事な視点を伝えておくぞい。
それは、財務会計論を「項目の暗記」ではなく「数字がどう流れるか」で捉えることじゃ。

売上、費用、資産、負債、純資産。
それぞれを別々の箱として覚えるだけでは足りん。
どの取引が、どの箱に入り、最終的に財務諸表のどこへ着地するのか。
そこまで見えて、ようやく本当の理解になるんじゃよ。

総合問題で崩れるのは、知識不足だけが原因ではない

受験生の多くは、「総合問題で点が取れないのは、まだ勉強量が足りないからだ」と思いがちじゃ。
もちろん勉強量も大切じゃが、実際にはそれだけではない。

総合問題で崩れる人の多くは、個別論点の知識は持っておる。
減価償却も知っておる。引当金も分かる。収益認識も一応解ける。
じゃが、それらが一つの答案の中で並んだとたん、頭の中で整理がつかなくなるんじゃ。

会計ばあの見立て

これは「知らない」のではなく、流れとしてつながっていない状態じゃ。
仕訳を一個ずつ処理して終わるのではなく、「この取引は最終的に損益計算書か、貸借対照表か、あるいは両方にどう影響するか」を追えるようにすることが大事なんじゃよ。

財務会計論は、桜の花びらのように、一枚一枚は小さく見えても、枝でつながっておるから全体として美しく見える。
論点も同じでのう。
一つずつを孤立させて覚えるのではなく、枝ぶりのようにつながりで理解するのじゃ。

財務会計論で「流れを見る」とは、どういうことか

たとえば、固定資産を買った場面を考えてみなさい。
取得した時点では現金が減り、資産が増える。
その後は減価償却で費用化され、資産の帳簿価額は少しずつ減る。
もし途中で減損があれば、さらに評価を見直すことになる。

ここで大事なのは、「固定資産」「減価償却」「減損」という論点を三つの別々の暗記事項にしないことじゃ。
本当は全部、一つの資産が取得され、使われ、価値を見直されるまでの連続した物語なんじゃよ。

売上も同じじゃ。
いつ認識するのか、対価は確定しているか、履行義務は満たされたか。
これも細かな条件だけを見るのではなく、「会社はいつ、何をもって成果を果たしたといえるのか」という流れで見るんじゃ。

流れを見るための問い
この取引は、最初に何が起きたのか。
次に、どの勘定が動くのか。
最後に、財務諸表のどこへ影響するのか。
この三つを自分の言葉で言えるようにするのじゃ。

孫にすすめたい復習の仕方

財務会計論の復習で一番もったいないのは、解答解説を読んで「なるほど」と思って終わることじゃ。
それでは本番で再現できん。
会計士試験では、理解した気になった知識が一番危うい。

  • まず仕訳を書く
  • 次に、その仕訳がBSとPLのどこに効くかを確認する
  • 最後に、なぜその処理になるのかを一文で説明する

ここまでやると、論点がただの暗記ではなくなる。
さらに余裕があれば、「もし条件が少し変わったらどうなるか」まで考えてみるのじゃ。
試験というのは、知識そのものより、知識を動かせるかどうかを見ておるからのう。

会計ばあの復習メモ

問題を解いたあとに、答えだけでなく「この論点は何と何につながっていたか」を書き残しておきなさい。
それを続けると、最初は散って見えた知識が、少しずつ一つの景色として見えてくるぞい。

最後に、シリーズ6のまとめじゃ

財務会計論は、覚える量が多いからこそ、ただ詰め込むだけでは苦しくなる。
じゃが、数字の流れ、勘定のつながり、財務諸表への着地まで見えるようになると、知識は一気に安定する。

今日のまとめ
財務会計論は、点の暗記ではなく流れの理解で勝負する科目じゃ。
一つの論点を、仕訳・勘定・財務諸表までつなげて見る
そこまでできれば、総合問題でも知識は散らず、答案の中でちゃんと咲いてくれるんじゃよ。

孫よ、焦って花を無理に開かせようとせんでええ。
桜も、枝が整い、時が来れば自然に咲く。
財務会計論も同じじゃ。
一つひとつの論点を、ばらばらの花びらではなく、つながった枝として見ていきなさい。
そうすれば、本番でも揺れにくい力になるんじゃよ。