企業法9

会計ばあの寺子屋 企業法

条文を暗記しても点は伸びぬよ
企業法で差がつく「飛び方」の話

〜シリーズ9:鳥の目で条文と趣旨を結びなさい〜

孫よ、企業法の勉強を続けておると、「条文を覚えているのに、答案でうまく書けない」と感じることはないかのう。

それはの、木の枝ばかり見て、空を飛べておらん状態なんじゃ。
今日は、鳥のように少し高いところから全体を見渡す「企業法の見方」を話していくぞい。

企業法という科目は、条文の数も多く、論点も細かい。じゃが、その一つ一つを独立した知識として覚えてしまうと、試験ではすぐに崩れる。
なぜなら、試験で問われるのは「条文そのもの」ではなく、条文を使ってどう判断するかだからじゃ。

公認会計士試験の企業法は、単なる知識量ではなく、「どの条文を使うべきか」「なぜその結論になるのか」を筋道立てて説明できるかを見る試験じゃ。
つまり、暗記だけでは飛べぬ。空を飛ぶためには、風の流れを読む必要があるのと同じことじゃな。

条文は「結論」ではなく「根拠」じゃ

まず覚えてほしいのはここじゃ。
多くの受験生は、「この条文があるからこうなる」と考える。
じゃが本来は逆なんじゃ。

会計ばあの考え方

① なぜそのルールが必要なのかを考える
② その目的に合う条文を探す
③ 条文を使って結論を支える

たとえば、取締役の責任に関する問題。
ただ「条文を思い出す」だけでは足りぬ。
「なぜ責任が問われるのか」「誰を守るためのルールなのか」を先に考えるんじゃ。

会社法は、株主や債権者といった利害関係者を守るために作られておる。
その視点を持てば、「どの条文が関係するか」は自然と見えてくる。

「鳥の目」と「虫の目」を使い分ける

企業法で安定して点を取る者は、二つの視点を持っておる。

  • 鳥の目:全体の構造や趣旨を見る視点
  • 虫の目:条文や要件を正確に追う視点

虫の目だけでは、細かい知識は増えるが、どこで使うか分からなくなる。
鳥の目だけでは、抽象的で答案に落とし込めない。
この二つを行き来することが大切なんじゃ。

孫への実践アドバイス

問題を解く前に「この問題は誰を守る話か」を考えること。
解いたあとに「なぜその結論が妥当か」を言葉で説明すること。

この習慣をつけるだけで、同じ論点でも理解の深さが変わる。
企業法は暗記科目のようでいて、実は「構造理解の科目」なんじゃよ。

点が伸びないときに見直すべきこと

  1. 条文番号だけを覚えて満足していないか
  2. 趣旨を書けずに結論だけ書いていないか
  3. 問題ごとに知識が分断されていないか
  4. 答案で「理由」を省いていないか

試験では、「正しい結論」よりも「正しい理由」が重視されることも多い。
これはの、会計士という仕事が、判断の根拠を説明する職業だからじゃ。

今日のまとめ
企業法は、条文暗記だけでは飛べぬ科目。
趣旨で全体を見て、条文で支える
それが、答案で安定して点を取るための飛び方じゃよ。

孫よ、焦らずでええ。条文はすぐには味方にならん。
じゃが、一つ一つに「なぜ」が通るようになると、急に視界が開ける。
鳥のように高く飛び、必要なときだけ地に降りる。
その往復ができるようになれば、企業法は怖い科目ではなくなるんじゃよ。