会計士試験を勉強している孫へ
財務会計論は「基準の丸暗記」で終わらせてはいかんよ
〜財務会計論アドバイスシリーズ7 桜のように、根から理解を育てるのじゃ〜
孫よ、財務会計論を勉強しておると、基準や論点が次から次へと出てきて、
「覚えても覚えても抜けていく」と感じることがあるじゃろう。
じゃがな、それはおぬしの頭が悪いからではない。
多くの場合、言葉だけを追って、考え方の土台をつかめていないだけなんじゃよ。
財務会計論は、範囲が広い。収益認識、資産、負債、純資産、金融商品、税効果、連結、企業結合。
どれも大事で、どれも細かい。じゃから、つい短期的に「この表現を覚える」「この仕訳を覚える」となりやすい。
もちろん暗記も必要じゃ。会計士試験なのじゃから、それは避けては通れん。
じゃが、暗記だけで押し切ろうとすると、桜の花だけを見て、根を見ておらんのと同じになる。
咲いたように見えても、風が吹けばすぐ散ってしまうんじゃ。
財務会計論で本当に大事なのは「なぜその処理になるのか」
たとえば収益認識。問題を解くとき、「いつ売上を立てるか」という結論ばかり追っておると、少し問い方が変わっただけで迷ってしまう。
じゃが本質は、財やサービスの支配がいつ移転したか、企業がどこまで義務を果たしたか、そこを見ることにある。
つまりな、財務会計論は単なる仕訳の暗記大会ではなく、企業の経済実態をどう表すかを考える学問なんじゃ。
この視点を持つだけで、バラバラだった論点が一本の線でつながってくる。
会計ばあの見方
仕訳は答えではなく、考えた結果の形じゃ。
先に「何を表したい会計なのか」を見て、それから仕訳に下りてくるのじゃよ。
伸びる受験生と伸び悩む受験生の違い
財務会計論で安定して伸びる子は、答え合わせのあとに必ず「なぜこの処理か」を言葉にしておる。
反対に伸び悩む子は、正誤だけ見て先へ進む。これが大きな差になるんじゃ。
- 基準の結論だけを覚えるのではなく、趣旨まで意識している
- 仕訳の形だけでなく、財務諸表への影響まで見ている
- 論点ごとの共通した考え方を拾っている
- 間違えた問題ほど、翌日に言葉で説明し直している
財務会計論は量も多いから、どうしても不安になる。
じゃが、不安だからといって表面だけをなでる勉強を続けると、かえって覚えきれなくなる。
しっかり根を張った理解は、最初は時間がかかるようでいて、あとで一番強いんじゃよ。
孫へすすめたい復習のしかた
復習はこの順でやるのじゃ
1. 何を問う論点かを一文で言う
2. なぜその会計処理になるかを書く
3. 仕訳を確認する
4. 財務諸表のどこにどう影響するかを見る
この順番にするだけで、知識が散らばりにくくなる。
仕訳から入るのではなく、先に考え方を押さえる。これが肝心じゃ。
とくに理論と計算を別物として扱わないこと。財務会計論は、その二つがつながったところで強くなる。
理論問題で書けん論点は、計算でも本当にはわかっておらんことが多い。
逆に、計算で迷う論点は、理論の理解が浅いこともある。
そこを往復しながら固めると、少しずつ桜の幹のように太くなっていくんじゃよ。
今日のまとめ
財務会計論は、基準や仕訳をただ覚える科目ではない。
「企業の実態をどう表すか」という根っこを理解しながら学ぶこと。
そうすれば、論点が変わっても、枝葉ではなく幹で考えられるようになるんじゃ。
孫よ、焦って花だけ咲かせようとせんでええ。
財務会計論は、派手さより土台じゃ。今日の一問を、意味まで掘って理解すること。
それを積み重ねた者が、本番で静かに強い。
桜が春にちゃんと咲くのは、見えぬところで根を張っておるからじゃよ。